2011年07月20日

Atom21 サイケデリックからサイケデリック・トランスへ

P1010076.JPG
イタリアでのみ1976年に発売されたアシュラ・テンプルAsh Ra TempelのBest盤。
22歳のManuel Göttschingが、1974年にギター1本でトランス・ミュージックを創造(ミキシングで格闘)している歴史的な写真。

今日の一曲
<427> ビヨンセThe Beyoncé Experience / Deja Vu 2007年
<428> ジミ・ヘンドリックスThe Jimi Hendrix Experience / Purple Haze 1967年
<429> アシュラ・テンプルAsh Ra Tempel / Amboss 1971年
<430> クラウス・シュルツKlaus Schulze / Satz Ebene 1972年
<431> ポポル・ブフPopol Vuh / Nicht hoch im Himmel 1972年
<432> コズミック・ジョーカーズTHE COSMIC JOKERS / PLANETEN SIT-IN 1973年
<433> クラウス・シュルツKlaus Schulze / 知覚の扉Mental Door 1974年
<434> アシュラ・テンプルAsh Ra Tempel / ECHO WAVES 1974年
<435> クラウス・シュルツKlaus Schulze / バイロイトの回帰Bayreuth Return 1975年
<436> アシュラ・テンプルAsh Ra Tempel(Ashra) / Nightdust 1976年
<437> クラウス・シュルツKlaus Schulze / For Barry Graves 1977年
<438> アシュラAshra / Blackouts 1977年
<439> Skazi - I Wish 2004年
<440> ビヨンセThe Beyoncé Experience / Baby Boy 2007年


〜 渋谷Atom 21 〜


  渋谷のAtomに踊りに行きました。
  Atom HP http://clubatom.com/

  今は7時からやっています。早く行けば空いていると思ったら案の定。
  しかもビデオはビヨンセのライブ!。
  ビヨンセとダンサーの振りを、流れているR&Bに合わせてガンガン踊りました。

  ビヨンセはダンサーというよりはアスリート。真似すると物凄い体力を消耗します。
  ところがスッピンのビヨンセは、なんとまあ、愛嬌のあるおねえさん。
  親しみがあっていい感じです。


2007年

ビヨンセThe Beyoncé Experience / Deja Vu
http://www.youtube.com/watch?v=nQDkhGmzvbQ /
Jimi Hendrix Experienceへのリスペクトから生まれた女性だけのファンク・ロックバンド。ティナ・ターナー、ドナ・サマーなどのアイドルへの憧れを隠さないところもビヨンセの魅力。




〜 サイケデリックからサイケデリック・トランスへ 〜


  少年鑑別所にいた××君はどんどん更生していて、とにかく十代は立ち直り始めると早いです。再逮捕でもずっとつきあってますが「反省を深めるように」ぐらいしか、もうあまり話すこともなくなってきました。

  ××君はサイケデリック・トランスが好きなので、私が「1960年代のサイケデリックからサイケデリック・トランスがどう生まれたか年代順にレクチャーする」ことになりました。カセットの音を興味を持って聞いてくれます。★が特にお勧め!イヤホンでどうぞ。


1967年 サイケデリックの誕生!

ジミ・ヘンドリックスJimi Hendrix Experience / 炎上シーン&Purple Haze  
http://www.youtube.com/watch?v=8_4_ukR2NJo
アメリカのモンタレー・ポップフェスティヴァルでの★ギター放火と、イギリスをパニックに陥れたテレビ出演の映像。ここからサイケデリックという言葉が生まれた。ベトナム戦争に不安を持つアメリカの若者が幻覚剤などのドラッグに逃避したのが事の始まり。




1969年  トランスの胎児期

Tangerine Dream / Bathtub Session(ベルリン)
http://www.youtube.com/watch?v=BNQaaorgy4U
ドイツロックの夜明け。 Drums:Klaus Schulze(21歳)→ 3:50、4:43、5:35、7:05など短いがトランスのゴッドファーザーの貴重な演奏シーン。 Guitar:Edgar Froese(25歳)→ 1:35など、初期Pink Floydの「星空のドライブ」及びジミヘンからの影響が見られる。Tangerine Dreamは、世界中に飛び火したベトナム反戦運動などに参加するベルリンの学生たちのために演奏していた。





1971年  トランスの萌芽 成功例と失敗例

Ash Ra Tempel / Amboss
http://www.youtube.com/watch?v=iTZeaAIDvTo&feature=related
Drums:Klaus Schulze(23歳)Guitar: Manuel Göttsching(18歳)
Synthesizerがまだほとんどない時代にトランスの原型に近いサウンドの成功例が、ギター・ベース・ドラムスの3ピースのバンドによって構築された。4:00〜静から動へ。★6:08から疾走するドラム。★7:48〜8:02、18歳のマヌエル・ゲッチングがジミヘンを超えた瞬間。



ポポル・ブフPopol Vuh / Improvisation(ミュンヘン)
http://www.youtube.com/watch?v=DON-CogKcfk&feature=related
世界で数台しかなかったBig moog synthesizerの所有者だったFlorian Fricke(27歳)。しかし、彼には後にトランスの主役になるこの怪物のような楽器を使いこなせていないことがわかる。失敗例。後にこのBig moogはKlaus Schulzeに譲られた。




1972年 トランス−対極の2作品

Klaus Schulze / Satz Ebene
http://www.youtube.com/watch?v=1oppZBF40is
1stLP Irrlicht(狂光)より。Alpha Centauriでハードロックから転向したTangerine Dream に導かれるように、Klaus Schulzeがドラムから離れ、そのエネルギーを情念に注いだ作品。当時これを聞きながらドラッグで死んだ者が何人もいたという伝説がある。ユダヤ人の呪われた歴史を感じさせる。★3:30〜からの背後の美しいオーケストラのメロディーが本作の真髄であり、ここが凡百の「現代音楽」との分岐点。

シュルツ自身によるデザイン


ポポル・ブフPopol Vuh / Nicht hoch im Himmel
http://www.youtube.com/watch?v=-IOGOn8YlNU
トランスのもう一方の対極がこれ。Big moog の先駆者Florian Frickeは、Electronicsに限界(唯一の成功例がAguirre)を感じ、アコースティックへ完全に方向転換。Irrlichtとは対極の大傑作Hosianna Mantraを発表。アンビエント・ミュージックを20年以上先取り。★3:30〜から緩やかに上り詰めるところが本作のハイライト。




1973年  試行期のトランス

Tangerine Dream / Klaus Schulze
http://www.youtube.com/watch?v=G0mgcTdridQ&feature=related
フランスのパリで行なわれた1973年2月の画期的なドイツロック・フェスティバルでのライブ。Tangerine Dreamにsynthesizerリズムの萌芽が見られる。これは本年暮れの録音のPhaedraで結実した。Klaus Schulzeはテープでドラムスを再現している。この日、Klaus SchulzeはAsh Ra Tempelの一員としても同じステージで演奏した。

まさに試行期。LP4面分の我慢比べ。


こちらもTangerineに対抗してLP4面分の我慢比べ。


THE COSMIC JOKERS / COSMIC JOY
http://www.youtube.com/watch?v=fgf4xGhaXq0&feature=related
コズミック・セッションより。Klaus Schulzeはsynthesizerに専念。シリーズ中最も重い作品。Klaus Schulzeは演奏中はドラッグをやらなかったと断言しているが、この曲はGuru GuruのUFOと並んで録音中にLSDを使用していたことが疑われる。

ジャケットのセンスは群を抜いていた


THE COSMIC JOKERS / PLANETEN SIT-IN
http://www.youtube.com/watch?v=sRmlu6iNEIM&feature=related
コズミック・セッションは、プロデューサーのKaiserがテープを回して録音した音源からチョイスしたものだが、ときに奇跡のように美しいメロディーが現れた。★0:00〜、★2:05〜3:12。クラシックをルーツとするWallensteinのJurgen Dollaseの感性とジャズをルーツとするKlaus Schulzeの感性が刺激しあって、この後1〜2年間に傑作群が誕生した。




1974年 トランス・傑出した2作品

Klaus Schulze / Mental Door
http://www.youtube.com/watch?v=xlEYDu8ZguM
アート・ブレーキーから影響を受けたジャズドラムとsynthesizerの融合。トランス・ジャズとも呼べそうな世界的に見ても唯一無二の音楽を一人で創造した。
0:20〜0:30、Schulze作品でお馴染みのフレーズ。9:00〜からが聞き所。
★11:30〜13:00がピーク。16:50〜17:50で転換。★20:30〜21:30が最後の山。



Ash Ra Tempel / ECHO WAVES
http://www.youtube.com/watch?v=3_HC1xJkaoo
synthesizer によるミニマル音楽を完成させたTangerine DreamのPhaedraに呼応して、Manuel Göttsching(22歳)がこちらも世界的に見て唯一無二のGuitar 1本のミニマル音楽を構築した。トランスの金字塔。
★2:00〜8:15 これを22歳で全部一人でやってるんだから…。




1975年 トランスの完成

Klaus Schulze / Bayreuth Return
http://www.youtube.com/watch?v=2wVp3entqjQ&feature=related
ジャズドラムから学んだトランス感覚をsynthesizerに見事に置き換えた。フランスの権威あるシャルル・クロス音楽大賞を受賞した。
特に素晴らしいポイントは、★5:20〜7:20、★25:45〜28:00。ここから音を下げて。ラストはショックを受けるので要注意!! 
中学生のころはよく30分聞きとおしたが今はそんな元気はない。

KraftwerkのRalf Hutterは「1970年代のTangerine DreamとKlaus Schulze以後、Electronic musicは進化していない」と語っている。



1976年 トランスの円熟

Ash Ra Tempel(Ashra) / Nightdust
http://www.youtube.com/watch?v=DGvsHaGaqbQ&feature=related
Tangerine Dreamのように高価なsynthesizerを所有していないにもかかわらず、Manuel Göttsching は★0:25〜5:30でトランスの最高到達点に達した。

Ash Ra Tempel名義の1976年フランスIsadra盤


Ashra名義のVirgin盤1977年



1977年 トランスの拡散

Klaus Schulze / For Barry Graves Live 1977
http://www.youtube.com/watch?v=bSZL0DPmlkQ&feature=related
貴重なライブ映像。1972年のIrrlichtや1975年のTimewindに見られた情念はもうない。この頃からsynthesizerはどんどん一般に普及していく。Donna Summerもこの年にI Feel Loveでディスコにsynthesizerを初めて導入した。



Ashra / Blackouts
http://www.youtube.com/watch?v=L0M2DKx7Pz4
リズムは手弾きからシーケンサーの時代へ。マシーンと情感溢れるギターの結合。★2:00〜で転回。シンセサイザーの前で一人でギターを黙々と演奏する姿は実に絵になった。後のSkaziのヒーローであろう。




2004年 サイケデリック・トランス

  こうして、1975年にユダヤ人のKlaus Schulzeによって完成したトランスは、後にサイケデリック・トランスとしてイスラエルのユダヤ人によって継承されることになります。
  サイケデリック・トランスの代表として××君の好きなSkaziを。

  1960年代のサイケデリックがベトナム戦争の混迷の中で1975年にトランスへと進化したように××君もこれから大きく変貌・進化して欲しいと思います。トランスは、その後テクノトランス、サイバートランスなどにも受け継がれました。

Skazi - I Wish
http://www.youtube.com/watch?v=PIL2ttBqTsM
シンセサイザーの前でギターを演奏するスタイルは1977年のAshra。
弦楽器の導入は、1972年のKlaus Schulze/Irrlicht。




  Atomから帰るとき、店員さんから「激しく踊ってましたね」と声をかけられたので、「踊ると1.5kgは体重が減るんですよ」と答えました。Atomから帰って、体重計に乗ると、なんと62.5kg!! 何ヶ月も65kgが壁だったのに! ビヨンセダンスのおかげです。

ビヨンセThe Beyoncé Experience / Baby Boy - Reggae Medley
http://www.youtube.com/watch?v=IhUWxQNLZZ4&feature=related

ビヨンセの新譜



posted by カンカン at 00:55| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツのロック German Rock & Kosmische Musik Cosmic Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック