2011年05月14日

おじいさんと子供たち 今日の一曲 <番外編その3> 左卜全とひまわりキティーズ <376> リシャール・コクシアント <377><378> リッカルド・コチャンテ

P1010091.JPG
Single Riccardo Cocciante / Sulla terra io e lei
ローマの小さなレコード店の母娘から買った思い出のシングルレコード。
Cassette Riccardo Cocciante / Anima(初回文字ジャケット)
子供達が書いてくれた手紙とお面


<番外編その3> 左卜全とひまわりキティーズ / 老人と子供のポルカ 1970年
<376> リシャール・コクシアントRichard Cocciante / Poesia 1973年
<377> リッカルド・コチャンテRiccardo Cocciante / ルチアLucia 1974年
    イタリアLPチャート6週間1位
<378> リッカルド・コチャンテRiccardo Cocciante - Sulla terra io e lei 1982年

  生まれて初めて「おじいさん」と呼ばれました。3ヶ月前に児童養護施設を訪問し、子供達と「また来てね」と約束したので再訪しました。前回「おにいさん」と言われ喜んだのも束の間。原因は顔のシワと白髪。「おじさん」と呼ばれて嬉しくなる自分が悲しい。

  そこで今回は、吉幾三「俺ら東京さ行ぐだ」、左とん平「ヘイユウ・ブルース」に続いて3度目の「番外編」左卜全の登場です。たった3分の歌で、ソクラテスや西田幾多郎をも超越する人生哲学を歌う詩人たち。その中に今回、左卜全を是非加えさせてください。

左卜全(ヒダリボクゼン)とひまわりキティーズ / 老人と子供のポルカ
http://www.youtube.com/watch?v=LZZk0tP49H8
当時多発していた「交通事故」、左翼学生運動の「ゲバルト」、交通ストライキなど、鋭い社会風刺を含んでいたことを後で知った。昭和歌謡の大傑作。



  親が養育できなかったり、虐待された子供達が集められた児童養護施設。その名からは暗いイメージがありますが、もしそこが無ければ子供達には地獄が待っている。子供達は私がウルトラマンのお面をつけて現れると「わーわー」言って喜んでくれました。

  リッカルド・コチャンテRiccardo Coccianteは、1948年にベトナムのサイゴンで、フランス人の母とイタリア人の父との間に生まれ、ローマで育ちました。彼の生い立ちからは容易にアイデンティティーの混乱や、幼少時の差別が想像できます。

リシャール・コクシアントRichard Cocciante / Poesia(詩)1973年
http://www.youtube.com/watch?v=A-4c0M-ZXG8
1stLPではイタリア名だったが、2ndLPだけフランス名Richardを名乗った。最も内省的で暗い曲調の作品が並んでいるが、そこが魅力でもある。まだ絶叫していない。



  ベトナム戦争時に残した彼の1970年代前半の作品群はすべて名作といえますが、中でも巨匠Ennio Morriconeをアレンジャーに迎えた3rdLPのAnima(心)は、人類未踏の絶叫型の歌唱で、イタリアのLP、シングルチャートの1位を席捲しました。

リッカルド・コチャンテRiccardo Cocciante / ルチアLucia 1974年
http://www.youtube.com/watch?v=iPlkpYOiRq8&feature=related
狂気ともいえる断末魔の叫びと、イタリア伝統の美が結合したAnimaには捨て曲が1曲もない。その中でも詩情あふれる名曲。

エンニオ・モリコーネが半分をアレンジ


  ベトナム戦争が終結すると、他のロックバンドと同様、Riccardo Coccianteも使命を果たしたかのように、超名作の1976年のMargheritaを最後に絶叫ボーカルはなくなりました。そして燃え尽きたように穏やかでポップな作品が続くようになりました。

リッカルド・コチャンテRiccardo Cocciante / Sulla terra io e lei 1982年
http://www.youtube.com/watch?v=rrD2ZhRViIQ&feature=related
印象に残らない作品が続いたが、これは穏やかさの中にも初期の慟哭が甦る胸を打つ名曲。

  児童養護施設で子供達は私に飛びついてきました。
  お父さんのいない子供達に電気ヒゲソリをさせてあげたらはしゃいでいました。
  今回は、自分たちでお面を書いてもらいました。

  不幸せな目をした子供に少しでも良い思い出を残してあげたいと思います。
  この子達にいつか穏やかな日々が訪れることが願いです。
  実は子供達に救われているのは私自身なのですが。

穏やかになったコチャンテの1980年代のヒット作


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