2009年07月05日

あじさいの花が咲く頃 今日の1曲 <94> セロニアス・モンクThelonious Monk

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 セロニアス・モンクThelonious Monk のJune,7 1954 in Parisの
おそらく日本で最初のリリースとなる25cmLP盤


94 セロニアス・モンクThelonious Monk / 煙が目にしみるSmoke Gets In Your Eyes 1954年



  テレビで、マイケル・ジャクソンMichael Jacksonの亡くなる2日前のイギリスツアー・リハーサルの映像を見ました。
  故キング牧師の肉声まで使い、人種差別に反対するメッセージの歌を練習していました。
  マイケル・ジャクソンがこんなメッセージをダイレクトに訴えるのは初めてではなかったのではないでしょうか。コンサートがヨーロッパで実現されていたら大きな反響があったはずです。
  本当に残念でした。


  今から55年前にも、ヨーロッパに渡った黒人ミュージシャンがいました。

  セロニアス・モンクThelonious Monkは“高僧”と言われたモダン・ジャズピアニストの巨匠です。
  中でも1954年6月にフランスで録音された初めてのピアノ・ソロ集は、個人的に一番好きなジャズのアルバムです。同じ内容で、ジャケット・解説が違うLP・CDを9枚持っています。

  1951年に、モンクの友人で同じくジャズピアニストの巨匠バド・パウエルが麻薬で逮捕されました。そのとき、モンクは無実なのに友人だけ捕まらせたくないと言って一緒に逮捕されてしまいました。そのため、1957年まで7年間、モンクはアメリカで演奏活動ができなくなりました。約60年前の、アメリカでの黒人差別は厳しいものでした。

  そんなとき、モンクに対してフランスでのフェスティバルへの招聘がかかりました。
  アメリカと異なり、フランスでは黒人ジャズミュージシャンは芸術家として尊敬されていました。
  フランス人の判断により、セロニアス・モンクのソロピアノが1954年の6月7日にパリのマンションの1室で録音されました。
  このLPからは、音楽を演奏する喜び、人間として表現し、生きることの喜び、孤独感のようなものが伝わってきます。

  モンクの演奏は、フジコ・ヘミングのように自分の感情表現に合わせてリズムのスピードを変化させます。ですから、リズムを縛られるグループによる演奏よりもソロの方が真価が発揮されます。
  その後も、モンクのソロ・ピアノがアメリカで数枚録音されましたが、この1954年盤を超えるものはないと思います。


セロニアス・モンクThelonious Monk / 煙が目にしみるSmoke Gets In Your Eyes
http://www.youtube.com/watch?v=PdWb8iANW6k
  スタンダードの名曲をモンクが解釈したもの。
  4月から6月まで通った音楽学校の先生にこの曲を聴かせたら、「もしライブハウスで誰かがこの演奏をしているところに遭遇したとするよね。自分だったらその場を去る。」と言っていました。理論的にもテンションコードなど非常に高度なものだそうです。




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