2008年12月11日

ローマRoma Piper Club 最強・ダンシング・クイーン4 今日の1曲 <50> パティー・プラボー Patty Pravo

P1010094.JPG
黒人音楽がまだ一般的でなかった1970年頃、黒人と踊るPatty Pravo。抜群のリズム感を持つ(左上)
シングル盤IL PARADISO−タイトル表記のない1st Edition(左下)
歌手ではおそらく世界一の美貌を持つ−写真集より(右)


50 パティー・プラボー Patty Pravo / IL PARADISO(楽園) 1969年
(作詞:Mogol 作曲:Lucio Battisti)


−  ローマRoma パイパー・クラブ Piper Club  −


  先週、クラブNutsで踊って朝帰りしたとき、電車が停電で1時間止まって渋谷をウロウロしていたら風邪をひいてしまいました。
  6日はClub Jazzのかかるクラブ、昨日は再びNutsで朝まで踊る予定でしたが中止しました。風邪にはお気をつけください。

  ローマのPiper Clubは,1960年代半ばから現在も存在する,世界でも最古の部類に入る老舗ディスコDiscotequeです。

  Piper Clubではライブも行われ,1960年代にはMalやRokesのような人気ビートグループが出演しました。
  1970年代には,イタリア最大のテレビ音楽祭のひとつである「カンツォニッシマ」Canzonissima に対抗して,Contro Canzonissimaというクラシカル・プログレッシブ・ロック(10月12日「今日の1曲」<24> 参照)のイベントが開催されました。BANCO DEL MUTUO SOCCORSO、IL Rovescio della Medaglia, IL Balletto di Bronzo(6月15日「今日の1曲」G 参照)、Tripなど10グループが2日間に渡って出演しました。

  Piper Clubはイタリアの最先端の音楽,ファッションなどの文化の発信地だったのです。


−  最強・ダンシング・クイーン Dancing Queen 4  −




  「今日の1曲」は節目の50回で、いよいよイタリアから最終兵器の登場です。

  パティー・プラボーPatty Pravoは、世界の音楽史上、最も美しい容姿と、白人でありながら黒人のリズム感をも兼ね備えた最高級のダンシング・クイーンです。
  Patty Pravoは、1948年4月9日ヴェネツィア生まれ。本名はNicoletta Strambelli。
  ミーナと並んでいまだにトップで活躍するイタリアを代表する歌手の一人です。

  彼女がイギリスに留学していたとき,ローマのPiper Clubの評判を聞いて帰国。
  Piper Club で踊っていたところを1965年にスカウトされて1966年Ragazzo tristeでデビュー。
  1968年のLa bambolaラ・バンボーラは,5月15日から6月19日まで6週間1位,年間総合でも2位の大ヒットになり,彼女は一躍イタリアで大スターの仲間に入りました。

  パティー・プラボーPatty Pravo のIL PARADISO(楽園)は,1969年に彼女のために作詞モゴールMogol,作曲ルチオ・バティスティLucio Battistiのイタリア・ポピュラー音楽史上最強のコンビによって作られた曲です。
  イタリアでは最高位6位のヒット。

  イギリスでは,エーメン・コーナー Amen Corner が If Paradies is half as niceとしてカバーし,1969年にチャート1位になる大ヒットとなりました。イタリア本国では神格化されている今は亡き大作曲家Lucio Battistiですが,IL PARADISOは,英語圏の国で彼が唯一成功した曲と言えます。

  まず,Patty Pravo のIL PARADISOの魅惑のパフォーマンスをご覧ください。

  Patty Pravo - IL PARADISO 1969年 作曲者Lucio Battistiと共演したTVショーより
         ↓
http://jp.youtube.com/watch?v=KnjsAhTJayw&feature=related
  少ない動きだが,彼女の首の縦ふり,肩の微妙な振動,腰の横ふり,つま先に至る脚のステップ,しなやかな手の流れ,指先の表現に至るまで,すべてがリズムに逆らわずに,繊細かつダイナミックに美しく連動している。
  首,腰,脚の連動は「インターロック運動」と呼ばれる黒人独自のものである。
  歌いながらこの動き,ダンスができる「歌手」は世界中を探してもほとんどいない。「ダンサー」ならば多くはないがいる。
最高の「美貌」とこのような「リズム感」を共に備えた歌手は世界中を見渡してもPatty Pravoだけである。
  私は,Patty Pravo については、James Brown(6月12日「今日の1曲」F,9月23日 参照),Adriano Celentano(6月18日「今日の1曲」H)とともに、その動く姿の映像に魅了されてファンになりました。
  レコードやCDでPatty Pravoの「歌だけ」聴いていたら,その特徴のある低音の声を好きになれなかったと思います。

  次に,Patty Pravoの圧倒的な「美貌」と「リズム感」を見せつけるドイツでのIL PARADISOの強力なカラー映像です。イタリアだけでなく,フランス,ドイツ,スペイン,南アメリカでも彼女は成功しました。

  Patty Pravo / Das paradies auf dieser welt (IL PARADISOドイツ語ヴァージョン)
                ↓
http://www.youtube.com/watch?v=Om_DZva6MCU
  彼女の体の中心であるおへそに注目して見ていると,動きにブレがなく,腰を基点として,頭,手足を自在にコントロールしていることがわかる。
  当時のドイツTV局のカメラワークの創造性にも目を見張るものがある(10月12日「今日の1曲」 <24>  ELP「BEAT CLUB」のライブ, 12月4日「今日の1曲」 <48> エリック・ドルフィーなどの映像も参照)。

  さらに,手と指先の動きを強調した1970年のコンテスト「フェスティバルバール」でのIL PARADISOの映像。
  イタリアの女王ミーナMinaの動きにスピードを加速し,Patty Pravo独自のリズム感によってオリジナリティーを付加している。

  Patty Pravo / IL PARADISO - Festivalbar 1970
                ↓
http://jp.youtube.com/watch?v=XIGyBFV9Aag&feature=related

  Patty Pravoの動きの素晴らしさを比較して理解しやすくするために,Patty Pravoが1968年にブレイクして2代目「ビートの女王」になるまで,初代「ビートの女王」と言われた同じくイタリアの大スター,カテリーナ・カセルリCaterina Caselliの映像を紹介します。

  カテリーナ・カセルリCaterina Caselli / 青春に生きるNessuno mi può giudicare 1966年
           ↓
http://jp.youtube.com/watch?v=I43Ydi-i_H4
  1966年のサンレモ入賞曲で,イタリア年間総合3位の大ヒット曲。
Patty Pravoと比較すると,手と足だけの振りになっていて,腰を中心に体が連動していないことがわかると思います。
  日本でも安室と「安室以前」の女性歌手を比較すると似たようなことが言えると思います。
  カテリーナ・カセルリも素晴らしい歌手であり、今後改めて紹介したいと思います。

  最後に,IL PARADISOのメロディー,楽曲の素晴らしさが世界に通用することを証明したエーメン・コーナーの英語ヴァージョンです。

エーメン・コーナー Amen Corner / If Paradies is half as nice  1969年 英国最高位1位
        ↓
http://jp.youtube.com/watch?v=kG0_vbM918Y

  「今日の1曲」の50曲目に,私の大好きなパティー・プラボーPatty Pravoを紹介できてよかったです。
  日本では以前数枚レコードが出ていただけで,ほとんど知られていませんが,彼女の素晴らしさをYoutubeの映像で堪能していただければと思います。

  パティー・プラボーPatty Pravoを試聴できるサイト
         ↓
http://www.7digital.com/artists/patty-pravo?src=searchsuggests

IL PARADISO を含む超お得6枚組CD


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