2020年12月31日

太田裕美+ステージ101 & シングアウト 〜 涙をこえて 2020年

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Fifth Dimension の影響を受けたグルーブ感ある1970年のシングル。合唱曲としても有名。いずみたく作曲


今日の1曲
太田裕美・君と歩いた青春 1981年
NHKステージ101+太田裕美 最終回―涙をこえて 1974年
シングアウト 涙をこえて 1970年
Fifth Dimension
       - Up Up & Away , My Beautiful Balloon 1967年

 今年はたいへんな1年でした。
 今年の最後は来年への希望を込めて、本ブログ2008年6月4日「今日の1曲」の第1曲目を飾った太田裕美さんの別の曲を選びました。

 まずは1982年渋谷Eggmanでのライブです。
 録音がきれいで、カメラアングルもいままで見た太田裕美さんの映像の中で一番素晴らしいと思います。

太田裕美・君と歩いた青春 ライブ 1982年
https://www.youtube.com/watch?v=joTRExTJC_k
この年にこのEggmanで久保田早紀のライブを見た。

太田裕美「君と歩いた青春」 21thシングル 1981年8月
https://www.youtube.com/watch?v=uvx0zdlePIQ
プロが選んだNo.1編曲家萩田光雄によるシンフォニックなアレンジ





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 驚いたことに、太田裕美さんは、「雨だれ」でデビューする前にNHKの「ステージ101」に出演していました。
 貴重な最終回の映像がありました。

NHKステージ101最終回―涙をこえて 1974年3月31日
https://www.youtube.com/watch?v=RvD6fyzOVmM
太田裕美さんは黄色いユニフォームで活躍


小中学生のころはステージ101の良さがわからなかった。



 そして、ベトナム戦争の時代に平和への思いを込めて作られたシングアウトによる1970年のオリジナルシングル「涙をこえて」は、素晴らしいグルーブ感とハーモニーで、今のような時代に明るい希望を感じさせます。

 どうか来年は良い1年でありますように。

「涙をこえて/シングアウト」
https://www.youtube.com/watch?v=n1co8qz-k8Q


2000年以降急激に注目されたソフトロック。



Fifth Dimension - Up Up & Away , My Beautiful Balloon
https://www.youtube.com/watch?v=HfxqQmWtGNM




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2020年12月25日

追悼なかにし礼 〜 GS名曲集・初の日本語のプログレッシブロック

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初の日本語のプログレッシブロック「エメラルドの伝説」


今日の1曲
なかにし礼作詞・タイガース作品集
なかにし礼作詞・テンプターズ作品集
なかにし礼作詞・ゴールデンカップス作品集


 ついに、作詞家のなかにし礼さんが亡くなりました。2年ぐらい前になかにしさんのテレビを見ました。難病で医師から余命1週間と宣告されたため、残りの時間で最後の作品を作ろうとしたところ生命力が蘇り、もう3年以上も生きているというお話でした。また、戦争が終わり満州から引き上げるとき、最後の列車に自分は乗れたが、満員で乗れずにその場に取り残された人がたくさんいた。あの極寒の地であの人たちは生き残ることはできなかっただろう。今まで話さなかったが、このことはいつか言っておきたかったとのことでした。

なかにし礼 wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%AB%E3%81%97%E7%A4%BC



 なかにしさんの最初の経歴は、客として来ていたシャンソン喫茶の銀巴里でした。仏文科だったためフランスの歌を日本語に翻訳してほしいというアルバイトの依頼を受け、銀巴里店内で作詞家としての力を磨いていったそうです。私が1982年の10月から3か月ほどほぼ毎日ウェイターをしていた頃は、なかにしさんが来店したことはありませんでした。

 私にとって、なかにしさんはシャンソンよりもGSです。1981年に、なかにしさんの作詞の本が、すぎやまこういちさんの作曲法の本と一緒に毎日新聞社から出版されました。なかにしさんの本で一番印象に残ったのは、タイガースの「花の首飾り」の補作とテンプターズの「エメラルドの伝説」の作詞について「どちらもいい夢を見させてもらった」という言葉でした。


 なかにしさんの1969年の最初の著作となる作詞集のタイトルが「エメラルドの伝説」であることからも、筒美京平さんにとってオックスがそうであったように、タイガース、テンプターズなどのGSもなかにし礼さんの理想であり、大きな遺産なのだと思います。

 私にとって、なかにし礼作詞のGSは日本語ロックの最高峰の一群です。
 日米英で活躍した故アラン・メリルも、ライブハウスで見たタイガースなどの実力は、グリニッジビレッジのバンドと同等だったと述べています。
 そこで、私は日本語のロックは以下のようにGSから始まったと思います。


  初の日本語のブリティッシュ系ロック 
    → スパイダース「フリフリ」(1965)    
      ブルーコメッツ「青い瞳」(1966)
  初の日本語のプログレッシブロック(なかにし礼・山上路夫作詞) 
    → タイガース・テンプターズの作品群 (1968-1970)
  初の日本語のサイケデリックロック 
    → ジャックス「マリアンヌ」(1968)
  初の日本語のブルースソウル系ロック(なかにし礼作詞)1968
    → ゴールデンカップス「愛する君に」「もう一度人生を」など
  初の日本語のハードロック → モップス(特に1970東芝以降)
  初の日本語のアメリカ(バッファロー・スプリングフィールド)系ロック
                     → はっぴいえんど(1970)
  初の日本語(ひらがな)のパンクロック → 村八分(1970)
  初の日本語の反体制ロック       → 頭脳警察(1970)



すぎやまこういちの作曲法と同時期に出版されたなかにし礼による日本で最初の作詞法の本



 
 1968年から1970年までの、なかにし礼作詞のGS、タイガース、テンプターズ、ゴールデンカップスの奇跡の作品群を時系列で振り返って、なかにし礼さんを悼みたいと思います。


タイガース The Tigers/花の首飾り
https://www.youtube.com/watch?v=Khgh1Fb5E4Y
なかにし礼が補作詞。1968年から始まったオリコンで、8週間連続1位になる。
オーケストラを取り入れた日本初のシンフォニックプログレッシブロック。


タイガースの瞳みのるが「花の首飾り」のルーツを追って作詞の原作者を探す本



「エメラルドの伝説」もオーケストラから始まるシンフォニックプログレッシブロック。コルトレーンのサックス奏法を研究実践していた村井邦彦は、Sus4不協和音のコードを大胆に取り入れた。
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ザ・テンプターズ The Tempters/エメラルドの伝説 The Legend Of Emerald(1968年)
https://www.youtube.com/watch?v=DfSzKWWWgZM
花の首飾りに続いてオリコンで2週間1位。晩年のショーケンもライブで歌った。


池袋か大井町の名画座で見たテンプターズ主演映画



ザ・ゴールデン・カップス The Golden Cups/愛する君に My Love Only For You (1968年)
https://www.youtube.com/watch?v=lPreo8o8ubc
ゴールデン・カップスの「長い髪の少女」の次の大ヒットとなった4作目。
ブラスを取り入れた和製ソウルの傑作。内田裕也も称賛した。


ゴールデン・カップスについて最もまとまった本



ザ・テンプターズ The Tempters/純愛 Junai (1968年)
https://www.youtube.com/watch?v=oblKy_Upskk
テンプターズは、松崎由治作の名曲「おかあさん」を挟んで、再び「エメラルドの伝説」の「なかにしー村井邦彦」黄金コンビ。
イントロはアランフェス協奏曲を引用。詞もなかにし礼の純文学の世界。

THE TEMPTERS テンプターズ 純愛
https://www.youtube.com/watch?v=5o0PO-Cf87Q
超レアな1970年のACBでのライブ音源!
「エメラルドの伝説」もなんとか発掘してほしい。



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ザ・タイガースThe Tigers/美しき愛の掟A Decree Of Love (1969年)
https://www.youtube.com/watch?v=p4uF-X-VfQ0
東京ドームのタイガース公演でもアンコールで演奏された日本語ロックの傑作


帰らなかったケーン - ザ.テンプターズ(萩原健一)
https://www.youtube.com/watch?v=PFUXaxws0_o
かまやつひろし作曲。ショーケンのシャウトが光る。


黒沢進によるグループサウンズ研究本の決定版



もう一度人生を ザ・ゴールデン・カップス
https://www.youtube.com/watch?v=5eC53-F2tcE
傑作のひとつ。ルイズルイス加部の初のブルース・リードギター。


ザ・テンプターズ The Tempters/復活 (1970年)
https://www.youtube.com/watch?v=qN5IHnesU-M
GSブームの最後1970年の大傑作。ともに母子家庭だったというショーケンとヨッチンのハモりが素晴らしい。なかにし礼のGS詞は、フランス純文学に憧れた彼の10代の理想郷だったのだろう。


テンプターズ時代にもふれているショーケンの最後の本







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